『竜王戦・第二局』を観る
【1日目】
(49手目~▲3五歩)
13時32分、羽生は▲3五歩を着手。ここから中盤戦となる。
公式戦で65局指され、先手34勝、後手31勝とほぼ五分。
ところが、この局面が初めて現れた2002年から05年末までは先手25勝、後手13勝だったが、
06年以降は先手9勝、後手18勝と立場が逆転している。
特に最近は先手側が6連敗しているのが気になる。
対局数が増えるにつれて、後手の対策が整備されたため、先手の勝率が悪くなったのだろう。
※「局面解説」より
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※このあたりの「中盤の駆け引き(手の選択)」はゾクゾクする。
これと似た局面は「経験あ」るので、そこそこ「入れ」て、「読みがい」あり
「横歩(取り)」だと「そう」はいかない(怖くて「経験」殆どないので、全く判らず)
(53手目~▲1五歩)
この局面で有名な将棋は、
2003年の第51期王座戦第5局の▲渡辺明五段-△羽生善治王座戦(段位は当時)。
終盤で勝ちになった羽生の手がブルブルと震えたことで知られている。
それから7年たち、先後逆の立場を持って指している。
同じ局面でも、当時の局面の認識と、現在の認識では大きく違う。
▲渡辺-△羽生戦は△1五同歩と取っている。
※やってるんだぁ~。
(54手目~△3七銀)
飛車を押さえ込む銀打ち。
以前は△1五同歩が多かったが、最近は△3七銀で後手の勝率が高い。
49手目コメントの「先手側6連敗」は、この△3七銀に喫したものだ。
羽生がそれを知らないはずはない。
新工夫が出そうな雰囲気だ。
飛車を逃げる場所は3九と5八の2択。
渡辺は後手側を持って2局指している。
1月のB級1組対行方尚史八段戦と10月の棋王戦対高橋道雄九段戦。ともに渡辺勝ち。
※渡辺「自信の局面」なのか。
(57手目~▲6四歩)
島九段と森下九段が▲行方-△渡辺戦を並べていたが、そのルートからも外れた。
これは2004年4月に指されたNHK杯の▲南芳一九段-△中村修八段(当時)戦の進行だ。
54手目△3七銀の1号局。
当時は本筋とは見られず、54手目は△1五同歩が多かった。
※まだ(過去と)「同一局面」
(59手目~▲1五香)
※「新手」出た興奮!
「羽生さんは相当あたためていたんでしょうね」と島九段。
(61手目~▲6五銀)
54手目△3七銀と打てば、61手目▲6五銀までは順当な進行だ。
これで先手が勝ちになると、54手目△3七銀が消滅するかもしれない。
※それくらい、「歴史的な一局」になるかも、、、。
【2日目】
(74手目~△9六歩)
長考の末に渡辺は端攻めに出た。なんと攻め合い。
控え室では、まったく予想されていなかった。
1~3筋が主戦場と思えただけに、意表を突く。この1手で局面の景色がガラリと変わった。
※そうそう「こう」でなくっちゃ。
「控え室」を超えてこそ!
(85手目~▲同馬)
控え室では、「えー」「はいぃー?」と驚きの声が上がった。
「△8四桂に▲同馬が驚きです。駒損はまずいので▲8五馬かと思っていました。一転して先手がはっきりした駒損になりました。先手からの攻めも不安があります。自信がなくなりました。でもこの▲4六桂で続くと見ているんですね」(飯島七段)
※ここで「馬」ズバリ切るのか☆ but(良くわからんが)いいぞいいぞ!
以上「家庭内観戦」は終了。
では「店内観戦」に向け移動。
結局、渡辺竜王の勝ち。
やはり「馬切り」が急ぎすぎだったか。
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